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2020年7月19日 (日)

大量検査で「制圧」ってどうなんだろう?

 今回、リツィートした2件の記事、「「PCR検査せよ」と叫ぶ人に知って欲しい問題」「日本がコロナ2波に勝つ科学的で現実的な戦略」です。

 東京・埼玉型のウイルスが拡大しているとのことで、大量検査をとの主張も出てきているようですが。

 最初の記事は、5月の記事なのですが、国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター長の西村秀一医師へのインタビュー記事。先生は、検査技師等の人事管理の側面からもその養成について、一朝一夕にはいかない面を指摘しています。

 大学での時間の制約のない検査と、実務上の検査の違いなども実情の違いを指摘しています。

 そんな中で、様々な機関を活用するという発想は、検査精度の低下を招くのではないでしょうか。

 2番目の記事は、先月の記事ですが、検査に伴う偽陽性、偽陰性に着眼しています。検査には、判定違いはつきものと検査信者たちは、そのリスクを考えないのでしょうが、大量検査となると話は別。「1000万人について検査を行えば、有病率が10%の場合で偽陽性は9000人、偽陰性は5万人出る。有病率が50%の場合で偽陽性は5000人、偽陰性は25万人出る。」としています。

 まるっきり症状のない人を9000人隔離といのが、適当なのかというのは、冷静に考える必要があるでしょう。

 先生は、「医療は深く人権問題と関わっている。」とし、「公衆衛生ではそこのジレンマがとくに強く起きる。最大多数の最大利益を考えると個人の利益の毀損が起こる場合がある。そこをきっちりと議論して、私権制限を最小にしていかなければならない。」との見識を示されています。そして、次のように続けています。

仮に、大規模に検査をしたいと政治家が言い出したとしても、「偽陽性の人が大量に出てそういう人を隔離すると人権問題が生じる、果たしてそこまで必要ですか」と問いかけるのが医療関係者の本来あるべき姿だ。

 対策として、クラスター対策を進めたメガクラスターを提唱されています。やや外国からの流入を想定しているきらいがありますが、むやみやたらと物量を投入するより、効果的と推定される要素を診断基準に盛り込み、限りある検査資源を有効に活用する方が、適切な気がします。

 自分の行動なり、環境なりが、リスクが高かったと納得できれば、身近な人にうつす危険を避けるためにも、隔離的な対応も避難の場の提供と受け取っていくのが、人の気持ちでしょう。

 新型でないコロナウイルスは、通常は一般の風邪に含まれます。風邪を「制圧」するという話は聞いたことはありませんが、新型なら可能なのでしょうか。「制圧」などと勇ましい単語が出てくるところも危なっかしい印象です。

 政治家はその権力を発露させたいがためとは言いませんが、単純かつ分かりやすい対策を推し進めたがる傾向はないでしょうか。

 それが、忖度を好む行政機構と相まって、暴走しないことを祈るものです。検査信者の中には、こういった良心的な声を曲解する人もいるようです。彼らは、検査抑制と批判し、こういった良心的な声をエセ医療と批判します。検査抑制ではなく効果的な検査活用なのです。検査信者たちが、大量検査で、ファシズムにも似た動きをしないか心配です。

 

 

 

 

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