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2010年11月17日 (水)

リスクにあなたは騙される

 一言でいうと鵜呑みにはできないかなという印象です。

 リスクに関する反応や主張等を認知心理学の概念を用いて、説明しています。

 訳者あとがきでは、係留と調整によるヒューリスティック、利用可能性ヒューリスティクという概念を使っているようです。

 この「訳者あとがき」というのが曲者で、本文中には元の概念を 特定できる記述が見当たりません。昨今は、正確な用語を用いて「ググれば」、ある程度の追跡ができるにもかかわらず、「腹」と「頭」だのの比喩的な表現を多用しています。

 元概念をはっきり示さないというのは、概念の誤用を行っていないかなどの検証を行いにくくします。出典を明らかにしないというのは、この手の本には大きなマイナスポイントです。

 この著者の主張は、リスクにもついても費用対効果の分析を行うべきだということらしいのですが、それ自体はごもっともです。しかし、起こっていないことに対する分析というのは、仮想想定の設定値をおかざるを得ないという実態を理解しているようにも思えません。

 確かに、人間の思い込みによる過大評価の危険はあるかとは思えます。しかし、これは、認知心理学の概念を使った「悪口」のレベルを超えているのかという点については、判断できませんでした。ただ読みやすく、どんどん読ませてくれるところはありましたが。

 今回取り上げたのは、改めて元概念をきちんと提示することの大切さを実感させてくれたからです。このブログでも気をつけなければ。

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