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2006年9月30日 (土)

金利の正当性

 地域通貨入門では、金利の正当性について、お金の貯蓄手段・交換手段との性格からきているとしていました。

 お金は、通常の自然物と違って価値が劣化することはありません。(このことについては後述します。)そして、お金を持つ人は、いつでも自分の好きなものと交換することができます。

 それを貸し与えるということは、いつでも自分の好きな物を交換できる権利を制限することにつながるため、金利を受け取る権利が生まれるといった論理です。

 この論理でいけば、持続不可能性を生じさせるものは、複利金利も含めた金利の程度であって、金利というシステムではないと捉えるのが、自然ではないでしょうか。

 利息制限法なども、金利そのものを禁止するのではなく、金利を規制していますね。今グレーゾーン金利についての議論が行われているようですが、経済システムの持続可能性という観点からは、利息制限法でも充分ではないのかもしれません。

 なお、お金は、価値が下落しないとの前提ですが、現実の社会ではインフレの影響で価値は、下落してくるのではないでしょうか。

 その意味では、「減価する貨幣」とは市場の力が一定レベルでは実現しているとも考えられるような気がします。

 ただしそのレベルが充分か否かという点については、議論がありうると思われます。「エンデの遺言」でも環境破壊等の「実例」を持って現行の金融システムを批判しているのですから。(環境破壊等の要因が全て金融システムにあることを実証してるようには読めなかったので「」付の実例としました。)

 その意味で、金利をはじめとした金融システム等の弊害を調整する補完通貨が一定の役割が考えられ、各国においての活用やエコマネー等の取り組みにつながってくるのでしょう。

 さて、金利を禁じるといって思い出すのは、イスラム銀行です。

 イスラム銀行とは、戒律で利子が認められないイスラムの世界で運営されている銀行で、下記のサイトでは、利子は認められるが利潤は認められないと説明しています。

http://blog.so-net.ne.jp/tea-9/2006-03-18

 「地域通貨入門」では、イスラム銀行についての記述は、国際会議にて事例紹介されたと触れられているだけでした。

 その意味では、イスラムというのは、日本からはまだ遠い世界だなとの印象があります。

 イスラム銀行は、共同経営との性格を持つとのことなので、資金は事業に行くことになるのでしょう。そうすると利子が利子を呼ぶといった自己増殖性が押さえられ、金融システム全体に対する悪影響は少ないのかなという気がしますが、全般的な影響を検証したものを読んでみたいものです。

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